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あなたの肝臓をもっと健康に!

あなたの肝臓をもっと健康に!

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス(HBV:Hepatitis B Virus)の感染によって起こる肝臓の病気です。

B型肝炎ウイルスに感染している人は全世界で約3億5千万人、我が国でも、感染率は人口の約1%程度であるといわれており、約150万人おられると推定されています。  
東南アジアを中心に患者数は非常に多く、未だ大きな健康問題となっています。

 B型急性肝炎は多くの場合自然に治りますが、まれに劇症肝炎という、死亡率の高い肝炎の経過をおこすことがあります。また、いったん、慢性化すると、慢性肝炎から肝硬変、肝細胞癌へとすすんでいくことがあります。

 これまでは、日本でのB型肝炎ウイルス感染はほとんど、母児感染(お母さんから赤ちゃんへの感染)でしたが、最近では、B型肝炎ウイルス感染の妊婦さんからの出産時にはワクチン注射など、予防がなされ、母児感染はまれになりました。

 しかし、最近、若い人の性行為感染症としてのB型急性肝炎が増加し、一部の患者さんでは、慢性化することが、問題となっています。

 また、進行が早く、肝硬変や肝細胞癌になりやすいひとと、一生、比較的肝機能が正常で過ごされる方もおられます。一部はB型肝炎ウイルスの種類(遺伝子型)に関係するともいわれていますが、すべてがわかっているわけでは、ありません。
 今後の一層の研究が進み、いろいろ解明されるのが、切実に待たれます。

 B型肝炎に関するお勧め本は、わかりやすいものでは、B型肝炎以外の肝臓病についてもかかれているものですが、林 紀夫編 の「やさしい 肝臓病の自己管理」で、とても参考になります。

また、NHKの今日の健康別冊、「肝炎・肝硬変・肝がん 治療法はここまで進んだ!」もウイルス性肝炎のおおよその知識を得るのに、お勧めです。

 すでにいろいろ御存知の方には、熊田博光先生編の「B型慢性肝炎のマネジメント」改訂版がお勧めです。

目次は、

1.B型慢性肝炎の病態と自然経過-HBVgenotypeによる相違について
2.B型肝炎ウイルスの遺伝子変異と病態、
3.B型慢性肝炎の診断の進め方、
4.B型慢性肝炎に対する治療、
5.B型慢性肝炎の長期管理、
となっており、詳しく知識を得たい方には、素晴らしい本だと思います。