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あなたの肝臓をもっと健康に!

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平成21年度厚生労働省 肝炎等克服緊急対策事業(肝炎分野) 肝硬変を含めたウイルス性肝疾患の治療の標準化に関する研究班(研究代表者 虎の門病院 熊田博光先生)から

平成22年ウイルス性肝硬変に対する包括的治療のガイドライン


が公表されましたので紹介させていただきます。

英語の部分など誤解のない範囲で日本語にしてみました。医師向けなので、このままではわかりにくいと思われますがあえて、このページではそのままにさせていただきます。今後、わかりやすく書きなおしたいと思います。

平成22年ウイルス性肝硬変に対する包括的治療のガイドライン

代償性肝硬変は、インターフェロンまたは エンテカビルを主体とした治療でウイルス排除を目指す。
非代償性肝硬変は、代償性肝硬変への改善を目標とした発癌予防を目指す。

  1. 原因ウイルスの駆除及びウイルスの減少によりAST・ALT値の正常化を目指す。
      a) C型代償性肝硬変
        1b・高ウイルス量以外:IFNβ:フェロン、IFNα:スミフェロン
        1b・高ウイルス量  :IFNα:スミフェロン
      b) B型肝硬変(代償性・非代償性):エンテカビル(ラミブジンまたはエンテカビル耐性株出現例ではラミブジン + アデフォビル併用療法とする。)
  2. 肝機能の維持(AST・ALT値、アルブミン値を改善)し肝発癌の抑制を目指す。
      a) 肝庇護剤:SNMC(強力ネオミノファーゲンC)、UDCA(ウルソ)、等
      b) 分岐鎖アミノ酸製剤 :リーバクト
      c) 瀉血療法
  3. 栄養補助療法(非代償性肝硬変)により肝機能の安定化を目指す。

平成22年肝硬変に対するガイドライン補足

  1. C型代償性肝硬変に対するIFNの投与法は、初回投与量600万国際単位をできる限り連日投与(2-8週間)し、その後慢性肝炎同様48週以上の長期投与が望ましい。
  2. C型代償性肝硬変に対するIFN投与で、12週以上経過してもHCVRNAが陰性化しない症例は発癌予防を目指した300万国際単位による長期投与を行うべきである。
  3. 血小板値が5万以下のC型肝硬変ではIFNの治療効果を十分検討の上、脾摘手術あるいは脾動脈塞栓術を試行後IFN治療を行う方が望ましい。
  4. 発癌予防をめざす場合にはAST・ALT値、AFP値の改善を目指し、IFNのみでなく肝庇護剤(SNMC、UDCA)、瀉血療法、分岐鎖アミノ酸製剤を単独あるいは組み合わせて治療する。