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平成26年B型慢性肝炎治療ガイドライン案(熊田班)のまとめ、2回目です。前回、治療ガイドラインの基本指針について触れていませんでした。今回、まとめ画像を紹介させたいただきます。

まず、

平成26年B型慢性肝炎治療ガイドラインの基本指針(1)

そして、

平成26年B型慢性肝炎治療ガイドラインの基本指針(2)

治療薬剤別には

平成26年B型慢性肝炎治療ガイドラインの基本指針(3)

治療適応決定には

平成26年B型慢性肝炎治療ガイドラインの基本指針(4)

といったところが大切なようです。

そして、抗ウイルス療法の基本として

平成26年B型肝炎の抗ウイルス療法の基本(1)

耐性株への対応としては以下のようにまとめられています。

平成26年B型肝炎の抗ウイルス療法の基本(2)

これだけでは、説明不十分です。随時、説明追加さえていただきます。



2009年3月7日に
「平成20年度厚生労働科学研究費肝炎等克服緊急対策研究 公開報告会」が開催され、日本の最新ガイドラインが発表されました。
まだ、私は内容を咀嚼しきれていませんし、英語を日本語にした方が良いですが、早速、公開させていただきます。

正式には
平成20年度厚生労働省厚生科学研究費 肝炎等克服緊急対策研究事業(肝炎分野) 肝硬変を含めたウイルス性肝疾患の治療の標準化に関する研究班の発表で、専門用語の羅列になってしまいますが、

肝硬変を含めたウイルス性肝疾患の治療の標準化に関する研究

平成20年度共同研究テーマ

C型肝炎

  1. Peg-IFN+Ribavirin併用療法48週vs72週の治療効果の比較
  2. 肝硬変のIFN単独療法(Ribavirin併用療法)の治療効果
  3. C型肝疾患の治療法のクリティカルパスの作成

B型肝炎

  1. HBV Genotype別にみたIFN治療効果の検討
  2. B型肝硬変の各種核酸アナログ製剤使用中の発癌例の検討
  3. B型慢性肝炎の各種核酸アナログ製剤中止例の予後
  4. de novo B型急性肝炎の臨床学的特徴および発症後の予後(継続)


C型慢性肝炎の治療 (ガイドラインの補足)

  1. Genotype1、高ウイルス症例へのPeg-IFN+Ribavirin併用療法の投与期間延長(72週間投与)の基準:投与開始12週後にHCVRNA量が前値の1/100以下に低下するが、HCVRNAが陽性(Real time PCR法)で、36週までに陰性化した症例において、プラス24週(トータル72週間)の投与期間を延長する。
  2. Genotype1、高ウイルス症例へのPeg-IFN+Ribavirin併用療法で、投与開始36週後にHCVRNAが陽性(Real time PCR法)でもALT値が正常化例は、48週まで継続治療を行い、治療終了後の長期ALT値正常化持続を目指す
  3. Peg-IFN+Ribavirin非適応例・無反応例に対するIFN単独長期療法は、最初の2週間は通常量の連日または週3回間歇投与とし、最大8週間でHCVRNAが陰性化しない症例は通常量の半分量を長期投与する。


ALT値30IU/L以下

  1. 血小板数15万/μl以上
    2~4ヵ月毎に血清ALT値フォロー。 ALT異常を呈した時点で完治の可能性、発癌リスクを評価し、抗ウイルス療法を考慮。
  2. 血小板数15万/μl未満
    線維化進展例がかなり存在する。 可能なら肝生検を施行し、F2A2以上の例に抗ウイルス療法を考慮。肝生検非施行例は2~4ヵ月毎に血清ALT値を測定し、異常を示した時点で抗ウイルス療法を考慮。

ALT値31-40IU/L

  1. 血小板数15万/μl以上
    65歳以下は抗ウイルス療法の考慮。
  2. 血小板数15万/μl未満
    慢性肝炎治療に準ずる。*

*遺伝子型、ウイルス量、年齢などを考慮し、通常のC型慢性肝炎治療に準じて、治療法を選択する。



代償性肝硬変は、IFNまたはEntecavirを主体とした治療でウイルス排除。 非代償性肝硬変は、代償性肝硬変への改善を目標とした発癌予防。

  1. 原因ウイルスの駆除及びウイルスの減少によりAST・ALT値の正常化を目指す。
    a)C型代償性肝硬変
    1b・高ウイルス量以外・・・・・IFNβ:Feron、FNα:Sumiferon
    1b・高ウイルス量・・・・・・・IFNα:Sumiferon
    b)B型肝硬変(代償性・非代償性)
    Entecavir(LamivudineまたはEntecavir耐性株出現ではLamivudine+Adefovir併用療法とする。)
  2. 肝機能の維持(AST・ALT値、アルブミン値を改善)し肝発癌の抑制を目指す。

  3. a) 肝庇護剤・・・・・・・・・・・・・・・SNMC、UDCA、等
    b) 分岐鎖アミノ酸製剤・・・・・・・・・・Livact
    c) 瀉血療法
  4. 栄養補助療法(非代償性肝硬変)により肝機能の安定化を目指す。


Lamivudine(ラミブジン、ゼフィックス)投与中B型慢性肝炎患者に対する 核酸アナログ製剤治療ガイドライン

Lamivudine投与期間

3年未満

  • 1.8log copies/mL未満持続
    Entecavir0.5mg/日に切り替え可
  • 1.8log copies/mL以上
    VBT*なし:Entecavir 0.5mg/日に切り替え可
    VBT*あり:Adefovir 10mg/日併用

3年以上

  • 1.8log copies/mL未満持続
    Lamivudine100mg/日を継続
  • 1.8log copies/mL以上
    VBT*なし:Lamivudine100mg/日を継続
    VBT*あり:Adefovir 10mg/日併用

* VBT viral breakthrough



代償性肝硬変は、IFNまたはEntecavirを主体とした治療でウイルス排除。 非代償性肝硬変は、代償性肝硬変への改善を目標とした発癌予防を目指す。

  1. 原因ウイルスの駆除及びウイルスの減少によりAST・ALT値の正常化を目指す。
    B型肝硬変(代償性・非代償性)
    Entecavir(LamivudineまたはEntecavir耐性株出現ではLamivudine+Adefovir併用療法とする。)
  2. 肝機能の維持(AST・ALT値、アルブミン値を改善)し肝発癌の抑制を目指す。

  3. a) 肝庇護剤・・・・・・・・・・・・・・・SNMC、UDCA、等
    b) 分岐鎖アミノ酸製剤・・・・・・・・・・Livact
    c) 瀉血療法
  4. 栄養補助療法(非代償性肝硬変)により肝機能の安定化を目指す。