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あなたの肝臓をもっと健康に!

2017年明けましておめでとうございます。

今年は酉年で私も4月で60歳になります。
写真はスターバックスのニューイヤートリベアリスタと一緒の写真です。

勉強を怠ることなく、皆様の病気の診断・治療、また健康改善の助けとなれるように努力致します。

よろしくお願い申し上げます。

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今年はウイルス性肝疾患(B型肝炎・C型肝炎)・自己免疫性肝疾患の患者さんだけでなく特に脂肪肝の患者さんに適切なアドバイスをお伝えしていきたいと思います



肝臓のサムネイル画像

脂肪肝とは、肝臓全体に脂肪が沈着した状態を呼びます。

正常肝と脂肪肝のサムネイル画像

 肝臓の顕微鏡検査上は脂肪が溜まっている肝細胞が30%以上に認められる場合と決めれれております。

 原因については、アルコール、肥満、糖尿病によるものなどが代表的です。



脂肪肝の分類は

  1. アルコール性
  2. 非アルコール性
    1. NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)
      1. 単純性脂肪肝:予後良好
      2. NASH(非アルコール性脂肪肝炎):肝硬変、肝臓癌に進行することあり。
  3. その他(自己免疫性、ウイルス性、代謝性)

などのようにされます。

 以前までは、単純性脂肪肝のみが、診断され、「脂肪肝はたいしたことはない」と考えれていた時期がありましたが、現在は、NASHを含め、慎重に診断されています。



最近、日本では、欧米と同じように、内臓脂肪蓄積による、メタボリック症候群患者さんが増えています。

 大部分のNAFLDは肝臓におけるメタボリック症候群の表現型と判断されます。

 現在、増え続けている、脂肪肝患者さんは、検診受信者の男性で約30%、女性で約15%を占めるといわれています。多くは肥満者です。

 米国では、肥満者が多いですが、NASHの頻度は2-3%と考えられており、我が国でも増加しつつあるようです。



脂肪肝の予後は、一般に良好で、原因になっている病気の予後に関連しています。

 しかし、NASHでは、肝硬変になったり、肝臓癌になってしまうこともありますから、注意深く、経過観察の検査を受けられ、御治療を受けられるようにお勧めいたします。

 



脂肪肝の治療は、原因に応じて検討する必要があります。

  1. アルコール性の場合:減酒、禁酒
  2. 肥満性の場合   :食事療法、運動療法で生活習慣改善・減量
  3. 糖尿病や高脂血症(脂質異常症)の場合:それらの疾患の治療
  4. NAFLDとしての薬物療法:インスリン抵抗性改善薬、抗酸化療法(ビタミンEや抗酸化剤)、高脂血症(脂質異常症)治療薬

などがあげられますが、いずれにしても、減量は良い方向につながると思われます。