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平成20年度C型慢性肝炎及び肝硬変治療のガイドライン

C型慢性肝炎に対する初回治療のガイドライン 2009

グループ1(遺伝子型1)

  1. 高ウイルス量:5.0LogIU/mL、300fmol/L。1Meq./mL以上
    Peg-IFNα2b:ペグイントロン+レベトール(48-72週間)
    Peg-IFNα2a:ペガシス+コペガス(48-72週間
  2. 低ウイルス量:5.0LogIU/mL、300fmol/L。1Meq./mL未満
    IFN (24週間)
    Peg-IFNα2a:ペガシス (24-48週間)

グループ2(遺伝子型2)

  1. 高ウイルス量:5.0LogIU/mL、300fmol/L。1Meq./mL以上
    Peg-IFNα2b:ペグイントロン+レベトール(24週間)
  2. 低ウイルス量:5.0LogIU/mL、300fmol/L。1Meq./mL未満
    IFN (8-24週間)
    Peg-IFNα2a:ペガシス (24-48週間)


ALT値30IU/L以下

  1. 血小板数15万/μl以上
    2~4ヵ月毎に血清ALT値フォロー。 ALT異常を呈した時点で完治の可能性、発癌リスクを評価し、抗ウイルス療法を考慮。
  2. 血小板数15万/μl未満
    線維化進展例がかなり存在する。 可能なら肝生検を施行し、F2A2以上の例に抗ウイルス療法を考慮。肝生検非施行例は2~4ヵ月毎に血清ALT値を測定し、異常を示した時点で抗ウイルス療法を考慮。

ALT値31-40IU/L

  1. 血小板数15万/μl以上
    65歳以下は抗ウイルス療法の考慮。
  2. 血小板数15万/μl未満
    慢性肝炎治療に準ずる。*

*遺伝子型、ウイルス量、年齢などを考慮し、通常のC型慢性肝炎治療に準じて、治療法を選択する。



C型慢性肝炎に対する再治療のガイドライン 2009

C型慢性肝炎に対するIFNの再治療は初回治療での無効の要因を検討し、治癒目的の治療か、進展予防(発癌予防)を目指したALT値とAFP値の正常化あるいは安定化のための治療法を選択すべきである。

  1. 初回IFN無効例への再投与はIFN+Ribavirin併用療法が、治療の基本である。
  2. Ribavirin併用療法の非適応例あるいはRibavirin併用療法で無反応例では、IFNの長期投与が望ましい。なお、IFNα製剤(Peg製剤を除く)は在宅自己注射が可能。
  3. IFN非適応例およびIFNでALT値、AFP値の改善が得られない症例は肝庇護剤(SNMC、UDCA)、瀉血療法を単独あるいは組み合わせて治療する。
  4. 進展予防(発癌予防)を目指した治療のALT目標値はstage1(F1)では、持続的に基準値の1.5倍以下にcontrolする。Stage2-3(F2~F3)では、極力正常値 ALT≦30IU/Lにcontrolする。
  5. Ribavirin併用療法を行う場合には治療効果に寄与する因子である、年齢、性別、肝疾患進行度、HCVウイルスの遺伝子変異(Core領域70、91の置換、ISDR変異) Real time PCR法によるウイルス量などを参考にし、治療法を選択することが望ましい。